旧・能登英輔の「のとのーと」

のとのーとの過去記事

えっ!?

今朝、いつものように朝食をとりながらテレビをつけると、相変わらずしょーもない政治うんぬんやってたし、首相殿のにやにやした顔が腹立たしかったもんで色々チャンネル回してたら「まんが世界昔話」なるものがあったんで、これでも見て出社前の気持ちを落ち着けようと思ったのです。

今日のお話は「あるお母さんのお話」。

ざっと要約しますと、病弱な息子の元に死に神が訪れて息子を連れ去ってしまう。
お母さんは息子を取り返す為に苦難を乗り越えながら死に神の後を追う。
さあ、お母さんと息子の運命やいかに。

といったところなんですけども。
まあ、少し詳しく書いていきましょうか。

(今書き終わって見直したら思いのほか長くなってしまった…長いの苦手な人は最初の要約だけで満足して下さい(笑))

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病弱な息子のためにお母さんは祈るのです。
「神様、どんなことがあってもいいので息子の命を助けてやって下さい。」
するとドアを叩く音が。
神様来ましたよ。死に神様の方でしたがね。
お母さん、祈るとこ間違えてるやん。

お母さんは死に神の力によりほんの一瞬寝てしまいます。
起きて見回すとすでに息子の姿がありません。
慌てて靴を脱ぎ捨て、何だか知らないけど靴を脱ぎ捨て、外に飛び出すお母さん。
「坊やー!坊やー!」と息子の名前を一切呼ばないお母さん。
いや、ボウヤーという名前なのかもしれない。そういうことにしよう。
ボウヤーを必死に探すお母さん。雪道をひた走るお母さん。
お母さん、靴脱がない方が良かったんじゃありませんの?と思っていると、誰かがいました。
そこにいたのは死に神ではなく、夜の精。
お母さんは言います。「ここに死に神は来ませんでしたか?」
冷静に聞くとものすごく怖いことを言っていますが、夜の精は落ち着いてこう言いました。
「来ましたよ。どっちに行ったか教えて欲しければあなたがいつも歌っている子守歌を歌ってくれないか。」
…なんでしょうな。不眠症かなんかだったんでしょうな。
お母さんが困っていると「歌うのか歌わないのかどっちなんだい。」となかやまきんに君もびっくりの脅し文句。
しょうがなく歌い上げるお母さん。
歌うんかい!と言わざるを得ない。
歌を聞き終わった夜の精。
「あっちに行きましたよ。」
歌の感想くらい言えよと。

夜の精に教えてもらった方向に行くと、目の前にイバラが。
何を思ったのかお母さん、このイバラに話しかけます。
死に神とボウヤーが来ませんでしたか?」
かわいそうに、お母さんはきっと気がふれ…
「来ましたよ。」
イバラシャベッター!
まあいい。昔話だ。
「ただ、教えて欲しければ私を暖めておくれ。」
お母さんはトゲをものともせずイバラを抱きしめ、何かしらんけど暖かくなったらしいイバラは花咲かせてましたわ。

イバラに教えてもらった方向に行くと今度は海が。
「ああ、これでは死に神の後を追うことができない。」
するとまあ、当然のように海がしゃべるわけです。
「この海を渡りたければあなたのその綺麗な目をよこしなさい。」と。
何で海が目を欲しがるのかはよくわかりませんが、結局お母さんは目を捧げ海を渡ります。
するとすぐさま風が行く手を遮り、「風を収めて欲しくばあなたのその綺麗な声をよこしなさい。」と。
何で風が声を欲しがるのかはよくわかりませんが、結局お母さんは声を捧げ風を止めます。

ここでようやく死に神の家に到着。
死に神って家に住んでるんだねぇ。
お母さんが家の前に立つと、そこの使用人みたいなおばあさんがやってきて「中庭に入りたければあなたの綺麗な黒髪と私の白髪を交換しなさい。」と。
どう交換したのか知りもしないけど、二秒後にはお母さん白髪になってたわ。

そんなこんなで死に神の中庭に入り込んだお母さん。
そこには色々な草花が咲いており、その一つ一つが小さな子供達の命なのだそうです。
これを抜いてしまうとその子供は死んでしまうとのこと。
目も見えず、声も出せないお母さんはついにボウヤーの花を探し当てます。
「ああ、あの子の花を見つけたわ。」
と喜んでいると、そこへ死に神到着。
「何故ここにお前が…私よりも先に。」
死に神抜かれとった!(笑)
つーか徒歩かよと。まあいい。

お母さんは懇願するんです。
「どうか息子を助けてやって下さい。」
しかし死に神も引きません。
「そういうわけにはいかないのだ。私はその花を引き抜かねばならぬ。」
するとお母さんは言い放ちました。
「あなたがボウヤーの花を抜くというのなら、私はその隣の花を抜いてしまいます!」

…!!??
お、お母さん!ヒドス!!

死に神もちょっと焦って「何の罪もない子の花を抜き、その母親に自分と同じ悲しみを背負わせる気か。」
そう言われたお母さんは「ああ…」と伏してしまいます。

そこら辺でナレーションです。
~そして死に神はボウヤーの花を引き抜き、去っていったのです~


……
………

エンディング。


え~~!!??
…終わった。
どういうこと!?何?どういうこと言いたかったの!?
変な見方してたせい!?ちゃんと物語に入り込んでたら違った?
色々な代償を払ったお母さん、一つも報われなかった…
ボウヤー!!!
どういうことなんだホントに。

出社前に僕の心は千々に乱れたのでした。
おしまい。