旧・能登英輔の「のとのーと」

のとのーとの過去記事

違うんです。

前に家族でイギリスに行ったことがありまして。
地下鉄を降りて地上に上がる為に、重たいトランクを運びながら階段を登っていたところ、一人の紳士が特に何も言うでもなく姉のトランクをひょいっと持って階段の上まで運んでくれたことがありました。
階段を登った所で姉がお礼を言っていたんですが、爽やかに手を挙げ去っていく英国紳士を見て、何とかっこいいことか!と思ったものです。

先日、仕事が終わって帰ろうと地下鉄の階段を下りていったところ、一人の女性がトランクを重たそうに持ち、階段を登っているところでした。
結構きつそうだったもので、思わず

「お持ちしますよ。」

と言ったところ

「え?本当ですか?何て親切な。」

「いえ、これくらいのこと当たり前ですよ。」

「せめてお名前くらい。」

「はは、名乗るほどの者ではありませんよ。ではお気を付けて」

そんな展開を考えてる0.2秒くらいの間に



「い、いや、いいです。大丈夫です…」





…違うんです。あの、ホントに何の下心もなく言っただけなんです…
上のふざけた妄想だってホントは考えてなかったですよ!?
いやマジで!
大変そうだし、お手伝いになればくらいにしか思ってなかったのに…

まあ帰るまでずっと赤面だったのは言うまでもないですね。


何だろう。
このご時世だから?
それとも顔?顔が悪いのかね?
目が細いのが悪いのかね?


時々、ものすごい雨の時とかに傘もささずに歩いてる人を車から見た時に「近くまでお送りしますよ」くらい言ってあげたい時がある。
もし実行しようものなら、かんっぜんに不審者なんでしょうね。

傘あげたことありますけどね(笑)
地下鉄から降りたら外がどしゃ降りで、傘が無くて途方にくれてる子連れの方に「僕家近いんでどうぞ」っつって。
その時はとても感謝されましたけど、見方によっては不審者ですかね…

んー自己満足なんでしょうけど、そういうことくらいして生きていきたい。
まあ押し売りしてはいけないですけどね。

いや、難しいもんです。

したい親切もできないこんな世の中じゃポイズン。