旧・能登英輔の「のとのーと」

のとのーとの過去記事

振り返る。


たくさん刀を振ってガサガサになった手のひらが回復する前に今回のリリカルバレットを振り返りたいと思います。

一番最初、谷口から出演依頼が来て二人で飲みに行った時の配役は土方歳三
その後、顔合わせ飲み会の時点での配役は桂小五郎
最初の台本を持ってきた時には土方歳三

どういう経緯でこうなったのかはわかりませんが、結果的には土方さんを演らせてもらえたことに感謝しております。

…が、実はかなりのプレッシャーがありました。
新撰組の近藤、土方、沖田という方々は、あまり史実に詳しくない方でも割と知られていたりします。
以前SKGの「桜襲」で沖田をやった時もそうでしたが、自分の中でのイメージ、台本の中でのイメージ、お客さんの中でのイメージというものの中での戦いが結構ありまして。
史実とは異なるとは言え、「新撰組」の名を語る以上はそれなりの覚悟や強い意志が必要でした。

背が高いわけでもない、ガタイが良いわけでもない、顔が良いわけでもない、声に迫力があるわけでもない。
そんな自分が新撰組副長として務まるだろうかという思いが稽古初期は迷いとして出ていた為、自分としてはあまりいい稽古はできていませんでした。
身長、体格、顔はもうどうしようもないんで、せめて「志し」というものを大事にしようと思いました。
史実とは異なる新撰組だけど、近藤"J"勇のいない新撰組を守るのは自分なんだと。

あと、声と立ち姿と目線も結構意識しました。
普段の自分の声は割と軽めなので、あまり高くならないように範囲を狭めまして、その分表現できる幅も減ってしまったとは思いますが、他の方法が見つからず…
立ち姿と目線については少しでも「芯」がある男に見えるよう努力したつもりです。
見た目が線が細くて完全に負けてるのでそういう部分でたくさん小細工してみました(笑)

なるべくお客さんのイメージを壊さないようにしつつ、自分なりの「土方歳三」というものを創りたかった。
結果としては自分の中では筋が通ったので納得はしています。
もう少し殺陣とか体の使い方とかしっかりしたかった、というのはありますが…

あと、苦労したことと言えば「曲合わせ」。

「この曲のこの部分でこのセリフ言って」

最初、谷口が何語をしゃべってるのかよくわかりませんでした(笑)

そんなことが俺にできるわけがないだろうと。
今まで10年を越える芝居経験の中で初体験。
稽古場で何度愚痴ったことか(笑)
共演した皆さんにもたくさんご迷惑をおかけしました。
あまり覚えてないけど、きっと本番でも微妙にずれたりしてるだろうしね。
谷口、ごめんちゃい。



打ち上げの時、みんなが口を揃えて楽しい現場だったと言いました。
谷口が場を熱くして、Jさんと逸人さんが空気を良くして僕がチャチャを入れる。
庄本さん、立川君、深浦君、なっちゃん、ガースー、森高ちゃん、チャー、ヒデさん、のりのり、たっつー(森顔)、城さん。
僕がみんなを呼ぶ時の呼び名で書いてしまいましたが、それぞれがそれぞれにいい役割をしておりました。
一人一人書いていくと僕のブログはおそらく一週間分くらいはそのネタで埋まる(笑)

一緒に舞台を創ったみんなと、お盆という忙しい時期にわざわざお越し頂いた皆様に本当に感謝しております。

いろんな芝居があっていいと思う。
笑いで溢れる芝居、涙でいっぱいの芝居、悶々とする芝居。
谷口はドカーンバキューンと何も考えずにスカッとできる芝居がよく似合う(褒め言葉)
これからもエンターテイナーとして頑張ってもらいたい。
応援してます。

自分も負けじとまた色々なことに挑戦していきたいと強く思いました!
とても楽しかったです!

しつこくもう一度言いますが、ご来場頂いた皆様本当にありがとうございましたー!