お題No.2「カツゲン」
僕はこのカツゲンという飲み物、実はしばらく知らなかった。
小学校6年生くらいまで、冷蔵庫に入った紙パックの飲み物は牛乳しかないと思ってた。
それが、友人宅で遊んでいる時にカツゲンが出てきてびっくり。
何だこれは。牛乳ではないのか?いや、新種の牛乳か?
幼いながらも色々と思ったものです。
「ソフトカツゲン」、ということは当然「ハードカツゲン」もどこかにあるものと信じて疑いませんでした。
「ソフトカツゲン」
こちらは悲しい物語があるんですよね。
とある貧乏な家庭での話。
食べるものもなく家族みんなが非常にひもじい思いをしていたときのこと。
一杯のカツゲンが手に入り、それはもう大喜びだったそうです。
でも一杯しかないカツゲンをどうしようか。
ここはやはり、一番年下のたけしにやるのがいいだろう。
家族全員で決めた事でした。
ところがたけしはカツゲンを飲もうとしないのです。
「どうしたんだい?たけし。それはお前のものなんだよ。飲んでいいんだよ?」
「んーん、僕一人でなんて飲みたくないよ。」
「じゃあどうするんだい?」」
「病気で寝込んでるおじいちゃんと一緒に半分ずつ飲むんだ。」
家族は涙を流し、たけしとおじいさんを見守ったそうな。
それからというもの、カツゲンはこう呼ばれるようになった。
「祖父とカツゲン」
えーと…そのー…全部嘘っす!
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